ワンランク上の理美容はさみ研ぎ専門店

私は、倭の国、奈良を愛する、ちょっと頑固な理美容はさみ専門の砥師である。
1973年 倭に生まれ、倭で育ち、倭で学び、倭で暮らし、倭で安らかに眠りたく。

金属加工15年、刃物研ぎ10年、金属のあの独特な鉄の匂いも体中にしみこみ、そろそろ磁石にくっついてしまうのでは？などと心配していたある日、妻に頼まれ自宅で使っている包丁を研いでいた。子供の前髪を切る約束を思い出し、理髪ハサミを研いでみようと試みる。理髪はさみといっても、母が生前使っていた、私たち姉弟(きょうだい)の髪を切ってくれていただろうハサミ、とてもシザーズとは言えないほどのもの。でも構造や理屈はわかっていたので上手く研げた、刃物の研ぎは長年の経験があるので目をつむっても研げる。切れ味のクオリティーを上げるべくいろいろと試してみると、研ぎ具合により引っかかりが出たり、毛を挟んでしまったり、切れすぎたり、、、とハサミの奥深さを知ることになった。切れ味の持続性や、毛の逃げ具合の調整が、なかなか思い通りにはいかない。子供との約束など遥か昔のことのように感じるほど、研究に没頭していると、いつの間にか、かなり高いクオリティで刃を付けることができた。切れ味のバリエーションも多く出すことができた。でも何故だかこの高まる気持ちは止めることが出来ない、もっと深く追求したいという気持ちが抑えきれない。やがて職人気質がむき出しとなり、鋏職人や鋏製作所の門をくぐることとなる。

時が満ち、自信で身に着けた25年の経験と知識、技術とを融合させ、磨き上げたワンランク上の技術を武器に独立いたしました。
古いアパートの玄関先で、嫌がる私に図鑑を持たせ、無理やり散髪してくれる母。でもいつも気持ちよくなり眠ってしまったかな。そんな大切な思い出を胸に、優しい切れ味にとことんこだわり、心地よい切れ味を提供しております。
ハサミのことでお困りでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。きっとお力になれるでしょう。

倭の砥師野田 秀之